『私の死亡記事 2』
昨年より毎年元旦に‘私の死亡記事’という今年の抱負?みたいなものを書き連ねると宣言したのだが年末から忙しく今になってようやく死亡記事が載る事となった。
お楽しみあれ。


一昨日未明、日本海を運行する漁船より「特殊な形状をした気球とみられる物体が日本海上空に現れ、中国方面に向かって遊行し、その後姿を消した。」と警察に通報が入った。

その後関係者の捜査で、気球とみられる物体に搭乗していた人物は自称風船アーティスト北川純氏(57)と判明。
96BC43CC-3DF3-496E-BA8D-2CE3886D3138
北川氏による風船気球
 

北川氏の周囲に聞き取り調査をした結果、同氏は今世間を騒がせている中国人による '他国への偵察気球の存在'  にかなり憤慨していた模様であったという。同氏は「気球とは本来、夢と希望の象徴であらねばならないのに、軍事目的で使用するとは何事だ」と近隣に息巻いていたといわれる

氏は長年にわたり平和の象徴をイメージした気球作品を制作してきた。形状としてはお尻を彷彿させる風船とその表面にレース模様の布を付着させているもので、本人曰く「これぞ平和の象徴の具現化!」とゆるぎない自信があったそうだが、周囲の人々は大いなる疑問符をもったまなざしで見ていたとされる。

B539B2A7-D0D3-4E82-9CA5-01492110344B中国の偵察目的と見られる気球

 
ともあれ同氏はこれに搭乗し、中国のスパイ気球の撃墜を試みたと思われる。

バルーン研究所所長によると、「北川氏の行為は気球を気球で撃ち落とそうというもので、極めて困難で無謀。その上そのまま中国本土に向かったとされるのであれば、同氏の気球は構造的に稚拙な為、日本海に沈没するのは必至であり自爆行為である。

しかも気球の平和利用を謳っている様だが、気球は先の大戦でも“風船爆弾”という兵器名で使用され、軍事にも度々登場してきた。歴史的認識不足と共に、北川氏の行為こそまさに“令和の風船爆弾”と言えるのではないか。」と厳しい見解を述べている。

海上保安庁では連日捜索を続けてたが、昨日の日没をもって捜索の打ち切りになったとみられる。

古くからの友人は「若い頃は純粋なエロギャグ精神でやっていたので笑えたんだけど、段々規模が大きくなり、その内、平和の〜 とか言い出し始めるようになった。
私はその頃から距離を置くようになった。ちょっとついていけなくてね〜。
でも最期には笑いを提供してくれたんじゃないかな。」と報道人に明るく語った。

喪主は妻冴子さん。葬儀は近親者のみで行う。